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あの日・・・ [総論]

3月11日に発生した大地震。当然電車は止まり、私も帰宅難民の1人になりました。翌日も仕事の予定で、しかも朝早い出勤の予定だったので勤務先に泊まってしまうという選択肢もあったのですが、長女がすごく心配していたので気合を入れて帰ることを決心しました。

午後11時くらいになり、いつも利用している半蔵門線ではなく千代田線が表参道から北千住までという、私にとってなんともピンポイントで運転再開との情報が出たために急いで表参道駅へ。電車に乗れて安心安心、北千住からは十分歩ける距離だな、と思いつつ電車に揺られる。

しばらく走って新御茶ノ水駅に到着。なかなか発車しない。大きな余震でもないのにどうしたんだろう?と思っていたらアナウンスが。

「千代田線は北千住駅ホームでの混雑によりお客様の安全確保が難しいと判断しました。よって運転を見合わせております。」

えっ[exclamation&question]その時の時刻は12時半過ぎ。まあ、混雑緩和まで待つしかないか、なんて思っていたのですが一向に運転再開の気配なし。悩んだ結果、両膝を叩き「よしっ」っと思い切って席を立ちました。そうです。新御茶ノ水から我が家まで徒歩で帰ることを選択しました。

出発は午前1時30分。目標は3時間でした。ホームから地上に上がり聖橋のあたりで通りを見るとすごい渋滞。

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絶対につかまらないであろうタクシーなんかよりも明らかに自分の足の方が時間の計算ができます。張り切って歩き始めて本郷通りを歩いているとサンクスが。何か少しでも食料を調達しよう、と思い中に入ったのですが、おにぎりなどは完全に売り切れ。でもカロリーメイトなどの食品があったので少し購入。レジのお兄さんに地震で商品が散らばって大変だったでしょう?なんて聞いたりして、こんな日にシフトが入っているのもついていないね、なんて言っているとそのお兄さん。「横浜から6時間かけて歩いてきました」と。す、すごい。御茶ノ水から西新井までなんてほんのチョットの距離だね、と自分に言い聞かすことができました。

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当然このあたりも渋滞。ひどい状況です。

そしてそこから歩くと東大前。普段このあたりを歩くことはないのですが、歩いてみるとこんなもの発見。

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東大の前に「落第横丁通り」ですって。なんともまあ、面白い構図です。こんな状態で考えるのもどうかと思ったのですが、真夜中のちい散歩状態でした。

そして本郷通りから言問通りに入りしばらくはゆるい下り坂。このあたりで携帯が鳴りました。相手は草加から実家に緊急疎開した姉夫婦。新御茶ノ水で電車が止まり歩いている現状を伝えると「[exclamation×2][exclamation×2][exclamation×2]」と。ちなみに義兄も上野から私の実家まで4時間かけて歩いたそうですがね。

そうそう、地震前から通勤時に片道20分くらいかけて毎日朝晩1駅分速足で歩いていたので、歩くこと自体は何も不安はありませんでした。

さらに進み今度はゆるい上り坂。歩道が細くなってきたところで車道を歩いて私の横から抜こうとしている若者が。思わず「おつかれさまです。どちらまでですか?」と何のためらいもなく声をかけました。するとその若者は一瞬ためらったような表情でしたがその後に「千住までです。」と。おお、同じような方向。私は西新井までと伝え、すぐに色々と話をしながら一緒に歩き始めました。

聞いてみると彼は青森の八戸出身で実家の家族の無事は確認できたものの、友人の家が損壊したとのこと。地震発生時の状況や津波のこと、そして彼が以前に地元で経験した「三陸はるか沖地震」のことなど、1人で歩いていれば到底発することがなかった「声」を発しながら歩き、その間の距離は非常に短く、疲れも感じませんでした。偶然足立区に向かうもの同士、励ますとかということではなく誰かと一緒に行動できたことがうれしかったですね。歩いて家まで帰るという強い気持ちがあっても少しは不安などがありましたから。

鶯谷を過ぎて尾竹橋通りと尾久橋通りの分岐点。「じゃあ、ここで。お互いに気をつけて頑張って帰りましょう。」と最後の言葉を交わして別々の道へ。

尾久橋通りに入ってちょっとホッとしました。あとはひたすらまっすぐ歩くこと。日暮里を過ぎて西日暮里。やはり西日暮里でも渋滞。

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さらに歩く歩く。携帯でラジオから情報を聴いて本当に大変な状況になっていることを改めて実感。でも今はとにかく歩くしかない。そう思いながらいよいよ尾久橋へ。

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そして足立区に入りました。ここからは本当に速かった。橋を下って歩き、バス通りに入ったらもう安心。最終的には予定より1時間早い2時間で自宅まで到着できました。3時半過ぎでしたね。

家族は3人でリビングで寝ていました。6時過ぎにはまた仕事に向かう予定だったので寝ることはしませんでした。まずは外に出てガスメーターを復帰させるべく説明書を片手にメーターの操作。その時です。どこからともなく「ピロピローン[exclamation]ピロピローン[exclamation]」防災無線で出ている音[exclamation&question]どこからかはわかりませんが、その音は明らかに「緊急地震速報」の音でした。ほどなく大きな揺れが。外で暗かったためかとんでもなく恐ろしい瞬間でした。慌てて2Fに上がったのですが、とりあえずは何も問題はなし。

その後は出発まで運行情報のチェック。バスで北千住まで行けば朝7時には常磐線が動くであろうということがわかり、出勤は問題なくできるなとちょっと安心をしたのでした。

いやぁ、長い長い時間だった。

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